第10回LCS-RNet年次会合の開催(日本・横浜)
場所:パシフィコ横浜 311、312、313会議室
主催:環境省、(公財)地球環境戦略研究機関(IGES)、国立研究開発法人国立環境研究所(NIES)
使用言語:英語のみ
昨年度開催された第9回LCS-RNet年次会合参加者(英国・ウォーウィック)によるポリシーレポートをこちらからダウンロードできます。(英語のみ)
【発表一覧および発表資料】
The 10th LCS-RNet Annual Meeting in Yokohama, Japan
■ 第10回低炭素社会国際ネットワーク(LCS-RNet)年次会合のテーマ
野心的な脱炭素世界に向けて – 今行動のとき
地球規模での温室効果ガス削減への理解を得ること、また、脱炭素世界に向けて意欲を高めていくことを目的として、タラノア対話がスタートしました。脱炭素社会の実現には、様々な行動が緊急度をもって実施される必要があります。NDCはその第一歩ですが、一方で、1.5度/2度目標を達成するのに、NDCでは不十分であることが分かっています。今こそ、より意欲的な温室効果ガス削減シナリオ、ロードマップ、そして、ゼロカーボンを実現するための行動が不可欠です。この年次会合では、脱炭素社会に向けて提案されている様々な行動を共有し、これらの行動をいかに効果的に実施していくことができるのか議論します。
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■ プログラム
9:00 – 10:30 全体会合1:開会
開会挨拶
- Michihiro Oi, Director, Research and Information Office, Policy Planning Division, Global Environmental Bureau, the Ministry of the Environment, Japan
- Hideo Harasawa, Vice President, National Institute for Environmental Studies (NIES), Japan
- Hideyuki Mori, Executive Director, Institute for Global Environmental Strategies (IGES), Japan
基調講演
- Priyadarshi R. Shukla, Distinguished Professor, Ahmedabad University, India
- Japanese participant (TBD)
10:30 – 11:00 休憩
11:00 – 13:00 分科会1-A: 1.5℃/2℃を目標とする遷移パスと各国の長期戦略
議長:
- Christophe Cassen, International Research Center on Environment and Development (CIRED), France
発表者:
- Yann Briand, Institute for Sustainable Development and International Relations (IDDRI), France
- Christophe Cassen, CIRED, France
- Ken Oshiro, Mizuho Information & Research Institute, Inc. (MHIR), Japan
- Julia Terrapon-Pfaff, Wuppertal Institute for Climate, Environment and Energy (WI), Germany
11:00 – 13:00 分科会1-B: 影響と適応
議長:
- Kiyoshi Takahashi, NIES, Japan
発表者:
- Celine Phillips, French Environment and Energy Management Agency (ADEME), France
- Rizaldi Boer, Bogor Agricultural University, Indonesia
- Yasuaki Hijioka, NIES, Japan
- Taehyun Kim, KACCC/KEI, Republic of Korea
13:00 – 14:00 休憩
14:00 – 16:00 分科会2-A: イノベーションとトランジション
議長:
- Stefan Lechtenböhmer, WI, Germany
発表者:
- Jim Watson, UK Energy Research Centre (UKERC)
- Matilda Axelson, Vrije Universiteit Brussel, Belgium
- Ichiro Kutani, The Institute of Energy Economics (IEE), Japan
- Hideyuki Mori, IGES, Japan
14:00 – 16:00 分科会2-B: 途上国におけるリープフロッグ型発展や途上国支援のあり方
議長:
- Toshihiko Masui, NIES, Japan
発表者:
- Bundit Limmeechokchai, Sirindhorn International Institute of Technology, Thammasat University (SIIT-TU), Thailand
- Jiang Kejun, Energy Research Institute (ERI), China
- Nicola Tollin, University of Southern Denmark
- Ambuj Sagar, CTCN Advisory Member – RINGO representative
- Kei Gomi & Yuki Ochi, NIES/E-konzal, Japan
- Miho Kamei, IGES, Japan
16:00 – 16:30 休憩
16:30 – 17:30 全体会合2:閉会
各分科会からの報告
脱炭素社会に向けた今後のステップ
閉会挨拶
- Mikiko Kainuma, Secretary General, International Research Network for Low Carbon Societies (LCS-RNet)
■4つの分科会で取り扱うテーマとその選定理由
(1-A) 1.5℃/2℃を目標とする遷移パスと各国の長期戦略
1.5度目標/2度目標は、パリ協定の主要な目標ですが、現在各国から提出されているNDCを足し合わせても、この目標に到達しないことが分かっています。これらの目標を達成するためには、世界規模でより意欲的な目標が求められます。こうした努力の一つが、「長期低炭素発展戦略」で、もう一つが、グローバル・ストックテイクに先んじて行われる「タラノア対話」です。このセッションでは、長期的視点から、これらのアクションの実施について議論します。
(1-B) 影響と適応
温室効果ガス削減行動は脱炭素世界を実現するのに不可欠なものですが、適応に関する行動もまた、持続可能な脱炭素化を確実にするために不可欠です。このセッションでの議論を通じて、適応に関する先進的な行動について共有します。
(2-A) イノベーションとトランジション
この分科会では、行動を実施するにあたり、どのようなイノベーションが必要なのかを議論します。技術的なイノベーションのみならず、ライフスタイルなど制度的なイノベーションについても取り扱います。
(2-B) 途上国におけるリープフロッグ型発展や途上国支援のあり方
今後、発展途上国から排出される温室効果ガスは、先進国から排出される温室効果ガスと比較して、より急速に増加するとみられます。脱炭素社会の実現にあたり、発展途上国での行動が重要な意味を持っています。このセッションでは、発展途上国においてどのような行動が求められているのか、どんな行動が推進されていくべきか、また、発展途上国でのこれらの行動を、先進国はどう支援していけるのか、といった点について議論を深めます。