低炭素社会国際研究ネットワーク(LCS-RNet)の概要
低炭素社会国際研究ネットワーク(LCS-RNet)は、低炭素社会実現に向けた研究を促進するために世界の研究機関が集まり、低炭素社会研究に関する情報の共有と発信を行なうと共に、各国の研究促進に寄与し、政策決定者や産業界・市民などのステークホルダーとの対話を通して低炭素社会への展開を支援するネットワークです。2008年に当時G8議長国であった日本が、G8環境大臣会合の場で研究と研究、研究と政策を繋ぐ活動を担うものとしてLCS-RNetの設立を提案しました。G8環境大臣会合での合意をうけて、2009年4月に、低炭素社会研究の促進及び情報共有と、G8や気候変動枠組条約締約国会議などの気候政策の意思決定プロセスに科学的知見を提供することを目的としてLCS-RNetが発足しました。
LCS-RNetの目的
- 2050年までに世界全体の温暖化ガス排出量を半減にするというG8で合意された長期目標を実現する為、低炭素社会研究の成果の発信等を通じて、低炭素社会に関する研究を国際的に促進し、G8をはじめとする国際政策プロセスへ貢献すること。
- 研究者と、政策決定者、企業、市民など様々なステークホルダー間の対話を促進し、国や地方政府の低炭素社会に関するビジョンを共有し、理解を促進すること。
低炭素社会研究のプラットフォーム
LCS-RNetは、参加各国の低炭素社会実現に向けた政策の実施を支援する為に、研究情報交換、研究交流、様々なステークホルダー(企業、IGOs、NGOs等)間の対話の促進等を行なうプラットフォーム及び、政策と研究を直結させる対話の場を提供し、理解の促進を図ります。
自主的参加型ネットワーク
LCS-RNetは、G8をはじめとする各国政府により登録された研究機関が自由に参加するネットワークです。ネットワークの活動の内容や運営は、運営委員会により企画されています。現在、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、韓国、イギリスの7カ国から16機関が参加しています。LCS-RNetの活動及び成果は、いかなる特定の国の見解を反映するものではなく、研究者の科学的な見解です。ネットワークへの参加が、各研究者独自の日々の研究活動を妨げることはありません。低炭素社会実現に向けた研究者及び政策決定者、企業や市民等のステークホルダーの情報共有、研究協力を推進するものです。