日本・ドイツ 温室効果ガス排出削減シナリオ及び長期戦略に関する協力プロジェクト
日本とドイツは平成28年5月に「脱炭素社会に向けた低炭素技術を推進するための二国間協力に関する共同声明」に署名した。
これにより、両国はそれぞれの特性に応じた温室効果ガス排出削減シナリオ及び長期戦略に関する情報交換を着実に実施していくこととなり、既に以下のような取り組みが始まっている。
2016年9月、ドイツ連邦環境・自然保護・建設・原子炉安全省(BMUB)とヴッパタール気候・環境・エネルギー研究所(WI)の共催、ドイツ研究振興協会(DFG)と日本国環境省(MOEJ)の後援により
「完全なる脱炭素社会に向けた長期変革を実現するには」と題したLCS-RNet第8回年次会合がドイツ・ヴッパタールにおいて開催され、ドイツ・日本国内の取組みの事例や、日独両国の低炭素シナリオ研究者による発表が行われた。
また日本国環境省は、技術のみならずライフスタイルや経済社会システムの変革をも視野に入れた「長期低炭素ビジョン」を検討すべく中央環境審議会地球環境部会長期低炭素ビジョン小委員会を設置し、11月の第7回の小委員会にはドイツ・ポツダム気候変動研究所のハンス・ヨアヒム・シェルンフーバー博士と、ドイツ連邦環境・自然保護・建設・原子炉安全省のハラルド・ナイツェル氏を日本に招聘した。
シェルンフーバー博士は、気候変動が人為的なものであるのはほぼ確かであること、一方で脱炭素社会への大転換が大きな経済的な機会を提供するということについて発表し、ナイツェル氏は2016年11月のCOP22においてUNFCCC事務局へ提出されたドイツの「気候行動計画2050」について、及び上述の日独共同声明の概要について紹介した。
IGESはこの取り組みについてパンフレットを作成した。
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日独 温室効果ガス排出削減シナリオ及び長期戦略に関する協力プロジェクト(和文)
Japan-Germany cooperation on GHG emissions reduction scenarios and long-term strategies(EN)