第8回LCS-RNet年次会合の開催(ヴッパタール、ドイツ)

■ 日時 : 2016年9月6日 – 7日
■ 会場 : ヴッパタール大学 (ドイツ、ヴッパタール)img_0917tri
■ テーマ : 完全なる脱炭素化に向けた長期変革を実現するには
■ 主催 : ドイツ連邦環境・自然保護・建設・原子炉安全省(BUMB)
ドイツ・ヴッパータール気候・環境・エネルギー研究所(WI)

LCS-RNetは第8回年次会合をドイツ、ヴッパタールにおいて開催しました。本年はヴッパタール気候・環境・エネルギー研究所の設立25周年にあたり、その記念イベントと、第7回 International Sustainability Transitions(IST) Conference と同期間での開催となりました。
会合は、現在起こっている国際的議論の推移を反映し、2015年12月にフランス・パリで合意された「パリ協定」をこれからどのように社会全体で実行に移していくかに焦点を当てた内容となりました。
本会合はCOP21、G7エルマウ会議、G7富山環境大臣会合のフォローアップ、及びIPCC第6次報告書の執筆準備期間に開催されるという点から非常に重要な会合であったといえます。
また、脱炭素社会への国際的な転換アジェンダの設定、及び今後の科学の役割を考えることにも今後貢献するでしょう。

 

各セッションでは次の4つのテーマで議論を行いました。

1.G7(エルマウ)、COP21(パリ)、G7EMM(富山)において、2050年までに脱炭素化を行う目標設定がされたが、どのようにこの非線形の転換を行うべきか
2.グリーン成長を促すための「グリーン・ニューディール」のデザインと実現
3.持続可能な開発目標(SDGs)と低炭素社会との相乗効果をどのように探求し活用していくか
4.SDGsとパリ協定以降の気候政策という文脈において、今後科学はどのような役割を担うのか

より具体的には、エネルギー転換、GHG長期削減シナリオ、低炭素都市の運営、土地利用、低炭素開発技術、及び持続可能な消費と生産(SCP)を含む4つの本セッションと8つの分科会を行い議論を深めました。

各国政策の方向がパリ合意で明確になり、会合での発表もこの動向を反映して、政府、都市、企業からのより具体的で積極的なアクションプランを示す物が多くありました。

最終セッションはInternational Sustainability Transitions(IST) Conferenceとの共同セッションとなり、気候政策を中心に科学研究がNoraml Science からAction Researchの方向に移りつつあることが諸識者から示されました。

 

【発表一覧及び発表資料】
8th LCS-RNet Annual Meeting in Wuppertal, Germany

関連リンク:
ヴッパタール研究所ウェブサイト(英文のみ)
http://wupperinst.org/en/a/wi/a/s/ad/3508/

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